これまた珈琲店経営時代の話になりますが,店で提供していたケーキの中に「ニューヨークチーズケーキ」があったのですが,よくお客様から「これってレアチーズケーキ?ベイクドチーズケーキ?どっちなの?」というご質問を頂戴することがありました。
この質問に対しては,「底にグラハムクラッカーを敷いて,湯煎焼きしたチーズケーキです。ベイクドチーズケーキの一種だと言っていいと思いますが,湯煎焼きをしているので,しっとりとしたなめらかな食感をお楽しみいただけます」と,もっともらしいセールストークでご回答していたのですが,実は,これを何で「ニューヨークチーズケーキ」と呼ぶのかを調べたことはありませんでした。
で,あらためて「ニューヨークチーズケーキ」の語源も調べてみました。
どうやら,このケーキ,もともとはジューイッシュ(ユダヤ)料理から来ているらしいです。ユダヤ料理のお菓子としてこの手のチーズケーキが作られており,それがニューヨークへ移り住んだ移民から広まったのが由来だとのこと。
このままでは「ジューイッシュチーズケーキ」と呼ばれていそうなのですが,このジューイッシュチーズケーキをもとに,底生地に(アメリカらしく)グラハムクラッカーを使い,さらにニューヨークメソッドと呼ばれる「最初は高温で焼き色をつけ,そのあと超低温でゆっくり焼き,火の消えたオーブンの中でゆっくり冷ます」という焼き方によって,独特のこんがりトップとクリーミーなフィリング(中身)を作り出したのが「ニューヨークチーズケーキ」の語源となっているようです。
ただ,このニューヨークメソッドでは時間と手間がかかるので,最近のレシピでは湯煎焼きにするものが主流になっているとのこと。
なるほど,わたしの説明でも間違いではなかったのですね。よかったよかった。。